今日の相談テーマ
仕事と介護との両立準備について役立つ情報をお届けするシリーズ。具体的な相談事例を元に、知っておくべき知識をお届けします。
実家に帰り認知症の父の介護をしています。父は目が離せない状態なので在宅で仕事をしつつ、1日のほとんどを一緒に過ごしています。できるだけのことはしたいと思っているので、介護の勉強もしておむつ交換などもできるようになりました。今は介護を続けられていますが、自分の時間がほとんど無いのでストレスを感じています。いつまで続くのかと不安になる時があります。
ご自身でも感じてらっしゃるように、介護負担が大きくなっています。ご家族がストレスを抱えている状況は本人にも悪影響を与えます。まずは一時的にでも介護から離れて休息が取れるように、担当のケアマネジャーに相談しましょう。
「認知症」といってもその症状は人により様々です。 その多彩な症状を理解できないためにご家族は振り回されてしまいがちです。認知症の症状を理解し上手な対応が可能になるよう、9つの法則を理解しておきましょう。
介護者の多くの方は、1人で介護を背負い込み「自分が頑張らなければ」との強い思いから、精神的にも肉体的にもストレスを感じてしまいがちです。あなたの介護生活を精神的負担から見直していただく ためのチェックシートで、「がんばりすぎている」部分がないか、振り返ってみましょう。1つでも当てはまる場合はがんばりすぎかもしれません。専門職に相談して自分の時間を作れるようにしましょう。家族会などで同じ悩みを持った人たちと話をすることも有効です。
介護の負担によって介護者が引きこもりや介護うつなどの状態になるのを防ぐために介護サービスを利用することを「レスパイト」と呼びます。このレスパイトの頻度を上げることが、介護のストレスをため込まないために重要です。
木場 猛(こば・たける) 株式会社チェンジウェーブグループ リクシスCCO(チーフケアオフィサー)
介護福祉士 介護支援専門員 東京大学文学部卒業。高齢者支援や介護の現場に携わりながら、 国内ビジネスケアラーデータ取得数最多の仕事と介護の両立支援クラウド「LCAT」ラーニングコンテンツ監修や「仕事と介護の両立個別相談窓口」相談業務を担当。 3年間で400名以上のビジネスケアラーであるご家族の相談を受けた経験あり。セミナー受講者数、延べ約2万人超。
著書:『仕事は辞めない!働く×介護 両立の教科書(日経クロスウーマン)』
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