1分でわかる「上司への伝え方のコツ」ダブルケアと仕事の両立に向けて

1分でわかる「上司への伝え方のコツ」ダブルケアと仕事の両立に向けて

ダブルケアとは

ダブルケアとは、子育てと介護が同時進行している状態を指します。30〜40代のビジネスパーソンの中には、育児休暇の経験はあっても介護休暇は取ったことがない、職場に前例がないという人も多くいます。

そのため、職場で介護の話題を出しにくく、離職やキャリアの停滞を考えてしまうケースも少なくありません。両立のカギは、上司との良好なコミュニケーションにあります。

 

上司に伝える前の準備

事前に整理しておくことで、話しやすく、理解も得やすくなります。

  • 勤務先や上司の状況をイメージ
    勤務先の人員構成や、企業文化を踏まえ、現時点でどの程度理解がありそうか。また、上司の方の立場での業務上の責任やプレッシャーを想像しておくことで、伝え方やタイミングが見えてきます。
  • 働く条件を明確化
    テレワークやフレックスの利用意向、問題なく続けられる業務・難しくなりそうな業務の想定など、自身の制限や想定される仕事への影響を具体的に整理しておきます。

 

上司への伝え方のコツ

  • タイミング
    可能であれば業績評価や多忙期は避け、リラックスして話せる場を選びます。問題が起こってから急に相談するのではなく、日常会話の中で少しずつ事情を共有し、改めて正式に相談する流れが効果的です。
  • 事実に基づいた説明
    通院や送迎、保護者会などの予定と業務への影響を具体的に伝えます。あわせて、家庭内で介護や育児を分担できる可能性があるかどうかも必要に応じて共有しておくとよいです。
  • 感情的な表現を抑える
    感情的な表現を避け、上司が「具体的に何が大変か、職場でしているのかどういった対応を必要としているのか」という状況を客観的に理解できる説明を心がけます。
  • 感謝と「こうだったらできる」案をセットで
    日頃の感謝を伝えたうえで相談した方が一緒に考えてもらう状況にしやすいです。また、職場でどうしてほしいのかという具体的な業務調整案や代替策を提案します。
    その際、「こうしてほしい」と言うだけでなく、「今のままでは家庭の事情で難しいが、やり方を変えたり一部調整してもらえたら自分の状況でも継続できる」という「こうだったらできる」という言い方だと上司の側も受け止めやすくなります。

 

まとめ

ダブルケアの当事者にとって、これまでできた働き方が同じ方法では通用しなくなることは大きな負担です。しかし、事情を職場と共有することで、急な休暇や業務調整がしやすくなり、働き続けやすい環境を作ることができます。

「伝えにくいことほど先に伝える」ことで、誤解を防ぎ、信頼関係を深めるきっかけにもなります。家庭と仕事の両立を続けるために、勇気を持って一歩踏み出すことが重要です。

この記事の監修者

介護プロ編集部

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