さまざま理由で外出機会が減ったり、外出自粛が続くと、高齢の方の心身機能が低下することが危惧されています。
こうした状況下で、高齢のご家族を持つ方の中には、親の体力が衰えていると感じた方や、そうなりそうだという不安を抱えている方がいらっしゃるのではないかと思います。
高齢者の心身機能を維持するために重要なポイントは「運動」「栄養」「社会参加」(フレイル予防の3本柱)です。
今回はこのうち「運動」について、活用できそうなサービスを紹介します。
以下のような方を対象にご紹介しています
・一人暮らしまたは夫婦のみで暮らす65歳以上の家族がいる方
・まだ介護ではないと思うが親の体力や活動量の低下に不安を感じた方
地域ごとに多くのサービスがありますので掲載しているのはあくまで一例です。
高齢のご家族に関して、心配事や困りごとがある場合はまず最寄りの地域包括支援センターにご相談ください。
実際にすぐに利用できるサービスが無い場合も、専門職の見立てを確認でき、必要があれば介護申請等もご相談可能です
ご家族だけで判断する前にまずご相談をおすすめいたします。
ご本人に伝えずに一旦ご家族だけで相談することも可能です。
ご家族の支援体制を整える手順についてはこちらにまとめています。
https://navi.lyxis.com/article/2020/05/高齢の親を-家族がサポートできない時/
新型コロナウイルス感染拡大下で厚生労働大臣より出されたメッセージの中で、
高齢者が健康を維持するための工夫や、簡単にできる運動が紹介されています。
生活の中での工夫
ご高齢の方の「運動」を支援する民間サービスには以下のようなものがあります。
これまで継続している活動やお仕事を続けるために健康を維持したい方や、運動すること自体を目的として取り組めそうな方には以下のようなサービスの利用をご提案します。
フィットネスジムなどが高齢者向けに行っているサービスやプログラムがあります。
URL | https://www.sportsoasis.co.jp/senior/school.html |
連絡先 | 03-6427-0316 上記リンクから問い合わせ可能 |
対象地域 | 関東 上記リンクより各プログラム対応店舗を確認 |
備考 |
URL | https://www.curves.co.jp/ |
連絡先 | 0120-441-029 |
対象地域 | https://www.curves.co.jp/search/ より近隣の店舗を確認 |
備考 | 女性のみの30分フィットネス 全店舗シニア対応可能 |
※各自治体の高齢者福祉や介護予防事業として、体操教室・介護予防教室など様々な形で通いの場が提供されています。
住所地や年齢等の条件が合えば無料または低額で参加できますので、最寄りの地域包括支援センターや各自治体の高齢者支援窓口にご相談ください。
オンラインでの対応など、ご自宅でも利用可能なサービスをいくつかご紹介します。
ご高齢の方お一人での利用は難しいものがありますので、その場合ご家族が導入の手伝いや継続のための促しを行う必要があります。
まだシニア対応している事業者は少ない状況ですが、参考までに。
URL | https://fitnext.blog/ |
連絡先 | 上記リンクより問い合わせ |
対象地域 | オンライン対応 (Zoom利用) |
備考 | 無料お試しプランあり |
URL | http://online.yoga-niima.com/ |
連絡先 | 上記リンクよりネット予約 |
対象地域 | オンライン対応 (Zoom利用) |
備考 |
テレビ、youtube等で見られるものも大量にありますが、ここでは定期的に配信されるサービスの一部をご紹介します。
URL | https://www.hulu.jp/channels/tipness-channel |
連絡先 | 上記リンクより 動画配信サイトhulu に登録 |
対象地域 | - |
備考 | 動画配信サイトhulu 内 |
高齢の方でも楽しみながら運動できるコンテンツが含まれるものをご紹介しています。
激しい動きが含まれる場合がありますので無理せずできる範囲で楽しんでいただくようご注意ください。
対応機種 | Nintendo Switch |
URL | https://www.nintendo.co.jp/ring/ |
備考 | リングとレッグバンド状のコントローラーを使用し、 ゲーム上で冒険しながらフィットネスができる |
対応機種 | Nintendo Switch |
URL | https://www.ubisoft.co.jp/jd2020/ |
備考 | 画面のお手本にあわせて体を動かすダンスゲーム。ストリーミングサービスの利用で500曲以上追加が可能。 |
※各自治体で、ご自宅でリハビリや栄養指導を受けられるサービスや、介護予防についての動画配信・DVD貸出しなどを行っている場合があります。
(参考)生駒市 https://www.city.ikoma.lg.jp/vod/0000021699.html#link-01
ご家族に運動を促すきっかけに
最後に、ご高齢の方に運動を促すきっかけとして、筋力の低下について簡単にセルフチェックができる方法をご紹介します。
全身の筋肉量が減少し、筋力や運動機能の低下が進行する状態をサルコペニアと呼びます。
指輪っかテストでは、体格にある程度比例する手の大きさを用いることで、ふくらはぎの筋肉量が体格に比べて維持されているかを評価します。
ふくらはぎの一番太い部分が、両手の親指と人差し指で作った輪よりも小さく隙間ができれば、サルコペニアの可能性が高いと考えられます。
運動や栄養改善により健康を維持する必要がある状態であることをご自身で確認してもらうためにも「指輪っかテスト」が有効です。
高齢者の心身機能を維持するために重要なポイント「運動」「栄養」「社会参加」(フレイル予防の3本柱)の「栄養」については以下をご覧ください。
木場 猛(こば・たける) 株式会社チェンジウェーブグループ リクシスCCO(チーフケアオフィサー)
介護福祉士 介護支援専門員 東京大学文学部卒業。高齢者支援や介護の現場に携わりながら、 国内ビジネスケアラーデータ取得数最多の仕事と介護の両立支援クラウド「LCAT」ラーニングコンテンツ監修や「仕事と介護の両立個別相談窓口」相談業務を担当。 3年間で400名以上のビジネスケアラーであるご家族の相談を受けた経験あり。セミナー受講者数、延べ約2万人超。
著書:『仕事は辞めない!働く×介護 両立の教科書(日経クロスウーマン)』
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