父は93歳、母は87歳です。
だいぶ以前から父は脊椎狭窄症があり、そのせいであまり歩くことが減りました。
頭は比較的ハッキリしていますが、通院の時もタクシーを使い、月に一度程度の買い物時もどこかに座って母の買い物を待っています。
玄関先でよろけて倒れたこともあるようです。
またトイレの失敗も毎日あるようなのです。家事は全くしませんし、できません。
母は父が歩くと危ないから歩かなくていいという方針のようで、ほぼ全ての家事はやっていますが、
最近父の世話が少し手がかかってきたようで、掃除が行き届いていないところが目立つようになりました。
母は人に頼るのが嫌いなタイプ、父は母に面倒見てもらいたいタイプなので、今はいいのですが、母にかなり負荷がかかってきているように思います。
このような状況ですぐに介護が必要ではないのですが、地域包括支援センターに連絡してもよいものでしょうか?
両親共に何かあった時の初動対応として、まずは支援先のリストに載って、関係を作っておくのは早過ぎでしょうか?
ちなみに、そのような話を母にはしたのですが、父より自分の方が長生きするからいいとか、
ケアマネの人に関与されるのは嫌いだと言って、放っておいてくれと、キレられてしまいました。
母の性格的に、ものすごく無理をするタイプなので、そこが一番心配です。
この暑い中、父がクーラーつけると寒いというので、あまり温度を下げず、室温30度の中で汗だくで動いていました。
ご両親はこれまでの関係性の中で支え合い、その継続を望まれているのですね。
とはいえ、相談者様としては心配が募るばかりの状況でいらっしゃることが伺えます。
まず、ご両親に対しては少しずつ他者の手を借りていく必要性は伝え続けていただきたいと思います。
その上で、地域包括支援センターに状況を相談することは一つですし、要介護認定を将来的に取得することを想定して、地域包括支援センターからケアマネジャーの候補を紹介しておいてもらい、ご相談を進めておくことはできると思います。
何をおいても、ケアマネジャーの存在が介護サービス利用の起点になってくるので、この起点に接触をしておくことでいざという時の初手が早くなります。
一方、お父様は通院などされていることから主治医がいらっしゃると思います。
可能でしたら、こうしたすでに接触している専門職に介護サービスの利用などを勧めてもらうことも一つの手です。
特に高齢の方は医師の意見は聴かれるという方が少なくないので、ご相談者様が直接お話しするよりも納得してくださるかもしれません。
もう一点。ご両親と顔を合わせる時、介護リスクについて話題にすることが増えてしまっていると思います。
ご両親も相談者様とそうした話題ばかりになると関係性の悪循環になってしまうでしょう。
あえて、お母様に「お父さんの面倒を見てくれてありがとう」など行為を肯定するような言葉をかけてみると、少しずつ態度の変化や、ストレスを吐露してくるかもしれません。
押してもダメなら引いてみる。コミュニケーションを工夫することで、もしかしたらご両親の意識変容につながる糸口が見つかるかもしれません。
色々とできることを試してみていただけたらと思います。
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