お母様の気持ちを受け止める対応をされてすばらしいですね。なかなかできることではないので、大変かとお察しします。
物がなくなった、という訴えがある場合、認知症だとしてもまずは事実関係の確認が必要です。
ただ今回のケースについては、貴重品や金銭ではない場合他人が取る理由がありませんので、事実がどうであるかはあまり重要ではないようです。
何にせよ、今の生活に何かストレスがあり、それが「取られた」という訴えになっているのではないかと思います。
こういった場合、不満の原因を解消するか、気を逸らす方法を探します。
本人の体調は変えられないので、周囲の関わり方を変えて様子を見てもらいましょう。
まずはケアマネージャーにお母様からこうした訴えがあったことと、ご家族に連絡が多く大変になっていることを再度お伝えください。
普段のご様子から、思い当たるストレスの原因にあたりをつけてもらった上で、各担当者にできることがないか、どう進めていくか検討してもらうとよいかと思います。
具体的にどうしたらいいかはご本人を見ていないのでわかりませんが、何かしらヒントになればと思いますので、考えられる原因や対応をいくつか挙げておきます。
費用がかかるものもありますがご参考まで。
- 関わる介護職やケアマネージャー、他の利用者などに不満がある
→ 不満がありそうな対応や声かけを変えてもらう、担当者や事業所を変える
- 体調が悪い、薬が合わない、症状が進行している
→主治医に相談し、処方や治療を調整してもらう
- 一緒にいるご主人を心配してストレスを感じている
→どちらかがデイサービスに行く、ショートステイや老健(介護老人保健施設)に泊まるなどして
しばらく互いに離れる時間を作って(増やして)みる
- 自分の病状や介護を受けている状態を受け入れられない、自由にできないことにストレスを感じる
→直接改善はできないので、自費のヘルパーなど介護保険の制限がないサービスを少し利用し、その時間は思い通りに動かせるという人を1人作る
- さみしい気持ちになる時間がある
→気晴らしになりそうなサービスが思い当たれば追加する、話を聞いてくれる相手を増やす
(傾聴ボランティア、訪問系サービスの追加、相談ボタン付きの緊急通報装置など)
- 自宅に人の出入りが多く、人疲れしている
→人間以外で代替できる部分がないか検討する(見守り機器や民間の配送サービス、配食弁当、 福祉用具など)、ある程度のリスクを許容しサービスを減らす、デイサービスなどに変更し 家に人が来るのではなく通うなど