入所中で変わっていく認知症の母と、どう向き合えばいいですか?

入所中で変わっていく認知症の母と、どう向き合えばいいですか?

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母が認知症で、サービス付き高齢者住宅からグループホームへと転居しました。すでに家族の顔は分からなくなっていましたが、最近は便失禁が出てきたり、会話も思うように続かなくなったりと、病状の進行を感じています。そんな母に、どう接してよいのか分からず戸惑っています。


本当は月に2回は顔を見せるべきではないかと思うのですが、仕事や育児に追われ、病院の付き添いなど特別な理由があるときでない限り、せいぜい月に1回行けるかどうかです。「後悔のないようにできることはしたい」と思いながらも、気持ちがなかなか追いつきません。面会すると、かつての母とは違う姿にとても悲しくなり、辛くなってしまうのです。


同じように、認知症で施設に入所している親を持つご家族の方々は、どのように関わっていらっしゃるのでしょうか。


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ご相談ありがとうございます。以前とは違うお母様のご様子に戸惑われるお気持ち、ごもっともです。まずは、今の時点でできることを十分になさっています。お仕事、育児、家事をこなしながら、お母様のケアに関わろうとされていること自体、並大抵のことではありません。月に一度でも会いに行こうとしていることは、お母様にきちんと向き合いたいという姿勢の表れです。そのことを、まずはご自身で評価し、どうか自分を責めずに褒めてあげてください。


そのうえで、お母様との向き合い方について、いくつかご提案をいたします。


認知症は進行すると人柄が変わったように見えることがありますが、その方の「核心」は残ると言われています。たとえば、以前よく聴いていた音楽に反応されたり、好きだった食べ物を前にすると表情が和らいだりすることがあります。一見わからなくても、ふとした瞬間に「あ、母らしい」と感じられる場面があるかもしれません。


面会時には、ぜひ、

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回答者:岩瀬 良子(いわせ・りょうこ)

介護支援専門員(ケアマネジャー)・介護福祉士 京都大学卒業後、介護福祉士として、介護老人保健施設・小規模多機能型居宅介護・訪問介護(ヘルパー)の現場に従事。その後、育休中に取得した介護支援専門員の資格を活かし、居宅ケアマネジャーのキャリアを積む。「地域ぐるみの介護」と「納得のいく看取り」を志している。

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