排泄介助において、いい対応方法はありますか?

排泄介助において、いい対応方法はありますか?

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母の介護で、どうしても避けて通れないのが下半身の世話です。その状態になる前に施設に入れていましたが、病院の付き添いの時失敗をしてしまい私がオムツの交換をしようとしたら拒絶され看護師さんにお願いしたことがあります。良い対応方法あれば教えて下さい。


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ひとつ典型的な例をお伝えします。
日頃施設内を徘徊しているのですが、尿便失禁するし時にはトイレ以外で放尿や放便するために、家族に了解を得てつなぎ服を着ている方です。オムツ交換をしようと声をかけても必ず拒否するので、何人かがかりで押さえつけてオムツ交換をしていましたが、職員がアザを作ったり怪我をしたりしていました。

ところが、ある日、認知症介護の経験の長い女性のスタッフがひとりであっさりとオムツ交換をしてしまったのです。その様子ですが、にこにこ笑いながら、その方の正面からゆっくり近づいていき、本人もにっこりしてなにか訳のわからない会話を二人でしているうちに、あっけなくオムツ交換をしてしまったのです。

この実例が示しているのですが、オムツ交換にもパーソンセンタードケアを実践するのが良いということがわかります。本人にオムツ交換の必要性を説明して変えようと言っても本人のプライドを傷つけたり不愉快にさせることがあります。本人の気持ちを重んじ、本人が傷つかないように声かけをして(内容は嘘だろうが本当だろうが何でもいいのです)本人が快適にオムツ交換できるように配慮していくことがパーソンセンタードケアになります。

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回答者:伊苅弘之(いかり・ひろゆき)

医療法人さわらび会福祉村病院副院長。医学博士。日本老年医学会・日本老年精神医学会の専門医・指導医。 1957年4月25日生まれ。愛知県名古屋市出身。豊橋市に拠点を構える信州大学医学部卒業後、名古屋大学医学部老年科学教室に入局。記憶に関する基礎実験を行い医学博士を取得。1993年1月から1995年3月までアメリカ国立衛生研究所客員研究員。帰国後、名古屋大学医学部附属病院にて「ものわすれ、認知症外来」を5年間行われました。1999年4月より高齢者のための総合的施設群(1,000人以上の高齢者が生活している)の中心となる福祉村病院に勤務されています。

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