サプリメントなど認知症の薬療法について

サプリメントなど認知症の薬療法について

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認知症は薬療法が難しいと聞いてますが、サプリメントなど参考になるようなことを教えてください。


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認知症の内服薬でレミニール(ガランタミン)という薬がありますが、もともとはヨーロッパではサプリメントとして使用されていました。しかし、効果が強いということで製薬メーカーが臨床治験をして治療薬として使いはじめ、いまは世界中で使われています。

すなわち、サプリメントというのは、治療薬に比べると効果が弱いということになります。また、現在使用されている薬剤の多くは、脳内のアセチルコリンという物質を増やすようなタイプが多く、認知症の発症予防になるようなものはありません。

世界中でいわれているのは、日々の生活の仕方、生活環境、どのように脳や身体を使うかという行動が認知症発症予防、発症した方には悪化予防に有効であり、薬剤やサプリメントよりも効果は強いという意見が多数派です。

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回答者:伊苅弘之(いかり・ひろゆき)

医療法人さわらび会福祉村病院副院長。医学博士。日本老年医学会・日本老年精神医学会の専門医・指導医。 1957年4月25日生まれ。愛知県名古屋市出身。豊橋市に拠点を構える信州大学医学部卒業後、名古屋大学医学部老年科学教室に入局。記憶に関する基礎実験を行い医学博士を取得。1993年1月から1995年3月までアメリカ国立衛生研究所客員研究員。帰国後、名古屋大学医学部附属病院にて「ものわすれ、認知症外来」を5年間行われました。1999年4月より高齢者のための総合的施設群(1,000人以上の高齢者が生活している)の中心となる福祉村病院に勤務されています。

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