認知症なりかけで何度も同じことを繰り返すときの切り返しについて

認知症なりかけで何度も同じことを繰り返すときの切り返しについて

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民生委員です。

家族ではありませんが、私が担当する地区の方が、認知症になりかけています。

何度も何度も同じことを繰り返しますが、私は身内ではないためニコニコしながら同じ返事をしています。

そのような時の切り返しなども教えていただけると助かります。


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プロは認知症の方と接する時には、パーソンセンタードケアを実践しています。パーソンセンタードケアとは、その本人が安心して快適に生活できるように接する、環境を整えるという方法です。同じ話を何度もされても(本人は同じ話をしているという実感はないですが)にこやかに聞いてあげているのは、まさにパーソンセンタードケアを実践していることになります。

同じ話を繰り返し言うのをやめていただく技術としては、関心をそらす、タイミングをずらす、というものがあります。話の区切りのいいところで、お茶でものみませんか、といってお茶を一緒にのむようにすると話の内容が変わる場合が多いです。ちょっと電話がといって(実際はかかってなくても)スマホをだして確認して、あとでかければいいみたいなことで話題が切れたら、違う話題をふっていく、というようなことが関心をそらす、タイミングをずらす、という具体例です。

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回答者:伊苅弘之(いかり・ひろゆき)

医療法人さわらび会福祉村病院副院長。医学博士。日本老年医学会・日本老年精神医学会の専門医・指導医。 1957年4月25日生まれ。愛知県名古屋市出身。豊橋市に拠点を構える信州大学医学部卒業後、名古屋大学医学部老年科学教室に入局。記憶に関する基礎実験を行い医学博士を取得。1993年1月から1995年3月までアメリカ国立衛生研究所客員研究員。帰国後、名古屋大学医学部附属病院にて「ものわすれ、認知症外来」を5年間行われました。1999年4月より高齢者のための総合的施設群(1,000人以上の高齢者が生活している)の中心となる福祉村病院に勤務されています。

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